観光について考える
11月28日(日)午後、フランスからミシュラン三ツ星に一番近い男、Thierry Marx氏とTVキャスターのJulie Andrieuさんが、Marx氏のドキュメンタリー制作のために御来丹され、私も彼らの丹後を巡る旅の通訳を担当するために同行させて頂きました。
旅の行程としては〈橋立ワイナリー→向井酒造→舟屋めぐり→旅館千歳〉でした。短い時間でしたが、彼ら(特にMarx氏)と過ごすなかで印象的だったのは、とにかく幅広い知識と明確な思考回路をお持ちだったことです。私からの「フランスにおける地方の現在」「地方名産食とツーリズム」などの質問にも明確に答えてくれ、向井酒造さんでは女将さんのおもてなしを受けながら、以前触れたこともある地方での民泊事業の話をしてみると、フランスでの例を引き合いに出されて賛同してくれるとともに、地方が持つ閉鎖性が乗り越えるべき課題としてあることも示唆してくれました。
多様化する観光産業のニーズを的確に取らえることが、地域の新たな魅力発見のきっかけになるかもしれないと思いながら、地方における観光の在り方の模索を思考する私にとって、今回の彼らの訪問はとても勉強になったな思い返しています。これからの地方における観光は〈既存の観光地や物産〉開発ではなく〈人のつながり〉を生み出す仕組みの開発へと重点をおいていくことが必要だと私は思っています。