立候補表明文
立候補表明文
私は、今日みなさんの前で、きたる2014年4月の与謝野町長選挙に立候補表明できること、この大きな挑戦をできることをうれしく思います。
4年間の議員生活を通し、また、この街に生まれ育った32歳の人間として、これからの与謝野町の運営がますます難しくなっていることは十分に理解しています。
町が衰退している。
この町に住む多くの人が、そう考えているのではないでしょうか。日本の多くの地域がそうであるように、与謝野町でも人口が徐々に減っています。生活を支える雇用も、伝統産業をはじめとする産業の衰退とともにやせ細っています。家族で町に出て、外食をする機会も減っていないでしょうか。こうした一つ一つがこの町から活気を奪っています。
総合計画にも掲げてあるように、この町には確かに「美味しい水、豊かな緑、きれいな空」があります。しかしながら、今という時の切実さを見過ごし、行動を起こさないならば、与謝野町は、わたしたちのふるさとは致命的な危機に陥るでしょう。
合併後11年目からは、いわゆる普通交付税の合併ボーナスが減り、15年目以降、ボーナスは完全になくなります。これにより、十分な準備と対策ができていなかった市町村は既に大変厳しい財政状況に陥っています。わたしたちの町も例外ではありません。与謝野町では、この選挙の2年後の2016年度から合併ボーナスが減っていきます。さらに、それを待たずして、現在の町政が出している向こう三カ年の財政見通しはすでに大幅な赤字なのです。2013年に町のまとめた行政改革大綱にはこうあります。「このまま推移するかぎり、本町は危機的な財政状況になる」と。
財政ひとつとってもこのような状況です。20年前に比べて、与謝野町の人口は3,000人近く減少しています。さらに近年は、5年で1,000人以上が減少するハイペースです。そうした中でも65歳以上の人口は大きく伸びており、典型的な人口減・高齢社会がいまのこの町の姿です。
年齢の高い方々の関心が高い領域と言えば「福祉」であり、私も福祉は、町が健全な姿を保つうえで重要な政策だと考えています。ですが、先ほど申し上げた町の財政状況は、避けようのない事実をわたしたちに突きつけています。それは、「これまでと同じ町政では、これまでと同じ行政サービスを町民に提供することができない」という事実です。財布や銀行口座の中のお金は大きく減っているのに以前と同じ暮らしをしていたらどうなるかは、誰にでも分かることです。残念ながら、やりくりでどうこうできるレベルを、与謝野町はすでに超えているのです。
手遅れかもしれない。もう変えられないかもしれない。そうしたあきらめが、この町を覆っている閉塞感の原因ではないでしょうか。
ですが、私は自分が愛するこの町の未来をあきらめません。私はこれから生まれてくる子どもたちに、与謝野町で生まれ育つことのすばらしさを笑って話したい。心のどこかにあきらめを抱えながらでんと落ち着いて構えているくらいなら、明るい未来をつくるために思い切りじたばたしたいのです。「変えられないならば現状維持すらできない」のが、いまの与謝野町の現実です。ならば、どうかこのあきらめの悪い若者に、この町の明日のためには避けられない挑戦をさせてくれませんか。
挑戦こそが、いま与謝野町と、この町の首長に求められているのです。
一番の大きな挑戦は、この町の成長戦略です。先ほど福祉の話でもふれましたが、これからどんどん先細っていくこの町の歳入を前提としていたのでは、およそいまと同じ行政サービスは叶いません。だからこそ、この町が成長していくことこそが、最大の福祉政策になるのです。
最後になりますが、私は自分の力だけで歩いていくことはできません。そして様々な問題を抱えるこの町の町長は、いつも前に向かって進んでいかなければなりません。後戻りはできません。だからこそ私には、みなさんの力が必要です。
この町の未来について、他の誰よりも長く、そして真摯に考えることをお約束します。私は落ち着きなく動き回り、旧三町ではない、与謝野の政治家としてこの町に尽くします。私は決してこの町を、そして、与謝野の未来をあきらめないこと、歩みをとめないことを誓います。
ぜひ、この町を変えていくパートナーに、ともに歩いていく町長に、山添藤真を選んで下さい。
本日はありがとうございました。
※マニフェストは後日公表いたします。
平成26年2月24日(月)
於 与謝野町商工会岩滝支所