Archived entries for 雑感

夏がおわり、秋がくる


夏の激しい暑さも落ち着きをみせはじめ、朝夕には秋の気配を感じるようになりました。皆様、いかがおすごしでしょうか?

ぼくは、遠方から足を運んでくれた友人たちや知人たち、帰省してきてくれた同級生たちと 丹後半島を周遊する機会が多かったことから、あらためて丹後に魅せられた時間を過ごした夏になりました(上記の写真は、丹後半島のさきっちょにある「青の洞窟」の様子です)。

さて、夏のあいだは本会議や臨時会が開催されることがありませんでしたが、9月2日から前年度の決算状況を審議する定例会(通称:決算議会)がはじまります。数ヶ月前に新聞報道され、住民の皆さんから高い関心を寄せて頂いている「下水道負担金分担金問題」も議案として上程されます。それぞれの議員の見解や対応に注目して頂ければと思います。

本定例会においても一般質問を通告しています。ぼくの登壇は、10日(火)午後の予定です。お時間のある方は、議場まで足をお運び頂ければ幸いです。通告書の内容は以下の通りです。

熱い秋のはじまりにしたいと思います。

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指定管理者制度について

2月20・21日の2日間の会期で第42回平成24年2月臨時議会が開催されました。指定管理者の指定にかかる12議案などが上程され、全議案が全会一致で可決されました。

指定管理者制度は、小泉内閣発足後の日本において急速に進行した「公営組織の法人化・民営化」の一環とみなすことができます。それまで地方公共団体やその外郭団体に限定していた公の施設の管理・運営を、株式会社をはじめとした営利企業・財団法人・NPO法人・市民グループなどその他の団体に包括的に代行させることができる制度です。

与謝野町においても平成18年10月に制度を導入し、以来、23施設(平成23年6月末時)が指定を受けており、今後もその拡大が予想されています。これまでの一連の流れを受けて、当町では、指定管理者の指定手続きの公平性及び透明性を確保するとともに、その導入する施設目的をより効果的かつ効率的に達成し、提供する町民サービスの質の向上に資することを目的とし、与謝野町指定管理者制度運用ガイドラインを策定(2011・11)しました。その主な内容は以下の通りです。

・公募原則と特例措置の明確化
・町内に限定した参加事業者の募集(町内事業者に限定した募集も可)
・指定管理料の算出(指定管理料の上限額を設定)
・標準指定期間と特例措置の明確化(5年を標準、施設の性格により3年に短縮可)
・総合評価一般競争入札方式による選定

本ガイドライン策定については評価できます。しかしながら、12議案のうち8議案において非公募の選定がされたこと・総合評価方式の採点及び評価基準が明確ではないことなど、2月臨時会を通して明確になった論点については、更なる議論が必要だと思います。

116人も「与謝野町民」

10月29日(土)、東京は飯田橋で開催された東京丹後人会総会・親睦会に出席してきました。会長である尾上・フジテレビジョン常務監査役をはじめ、100名程の首都圏在住で丹後出身者の方々が集まり、地場産品などを食しながら、ふるさとへの思いなどを語らうあたたかみのある会となりました。総会では、与謝野町出身で27歳の若者が新理事に選出されるなど、これからを期待させる変化がありました。若者世代の入会者募集を促進されてこられた会としては待望の新理事選出だったようです。僕自身も彼の活躍には期待しています。

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人生のスパイス

秋風が気持ちの良い日曜日の昼下がり、野田川ユースセンターで行われた『与謝野町弦楽合奏団 第1回演奏会』に立ち寄ってきました。この日、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の約20名によって構成される本合奏団が奏でた音色は、吹いていた秋風のように爽快感に溢れており、とても素晴らしいものでした。

与謝野町弦楽合奏団は、平成21年度に与謝野町内加悦地域公民館が主催した「第3回初心者のためのやさしいバイオリン講座」の受講者が中心となり結成されたバイオリンサークルが、約半年前に合奏団として活動を開始されたようです。はじめてバイオリンに触れられてから2年にも満たない方々が多くいらっしゃるなか、音楽を通じて、みんなが息を合わせて協調しあう喜びを共有できたからこそ、成功した第1回目の演奏会だったのではないかと思います。

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信用金庫への提案

4月1日、東京都品川区に本社をおく城南信用金庫理事長が「原発に頼らない安心できる社会へ」と題した声明文をホームページに掲載し、その後も声明文に添うかたちで預金者の節電を応援する新商品やサービスを展開し注目を集めています。僕も城南信用金庫理事長のインタビューや出演されているインターネット放送番組を視聴したり、地元信用金庫(京都北都信用金庫)の方々と話をするなかで、その「脱原発宣言」は、信用金庫が掲げてきた基本理念・経営の基本・ビジョンを軸としてなされたことだと理解することができました。
本稿では、社会的使命・役割の達成に向けて「地域社会繁栄への奉仕・中小企業の健全な発展・豊かな国民生活の実現」の3つのビジョン、「地域で集めた資金を地域の中小企業と個人に還元することにより、地域社会の発展に寄与する」という目的を掲げる信用金庫へ対する提案について書き留めておきます。

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風化させないためにできること

7月5日から数日間かけて、宮城県は仙台市・東松島市・石巻市・女川町を巡ってきました。大震災発生から四ヶ月が経とうとしている今でも、ガレキの撤去作業や行方不明者の捜索作業は済んでおらず、何も終わってないことを改めて痛感させられるとともに、被災地から遠い場所に住む僕達は被災地への関心を風化させないための意識的な努力が必要だと思いました。

僕は仙台市内にあるホテルを活動の拠点としていたので、電車とバスを乗り継いで被災地へ向かいました。第一日目は、東松山市の災害ボランティアセンターへうかがい、事務局で振り分けられた作業(僕が担当したのは、民家のヘドロ撤去作業でした)に従事し、第ニ・三日目は石巻市内や女川町で個人活動(乗り上げた船舶や個人邸宅の清掃)を展開しました。
そして夜は仙台市内に帰り、積極的に仙台名物の牛タンを食べ歩き、いくつかある横丁でお酒を飲んで楽しい時間を過ごしました(与謝野町出身の大学生とも会食できました)。

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「偶然から注目を集める大切さ」

先日、議会活性化特別委員会の研修で三重県伊賀市に向かうその道中で、奈良県「山添村」を通り過ぎました。子どもの頃から、姓と同じということで、この「山添村」には思い入れがあり地図帳を広げては赤ペンでマークをつけて遊んでいたりしていました。
皆さんにも、そんな偶然から生じる「つながり」を感じたことがあるのではないでしょうか。以下、関連記事のご紹介です。

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ある美術学生からのお願い

あなたにとって、この世の中に不足しているもの/溢れているものは何ですか?

『Scarcity project』と題するこのプロジェクトは、オランダ・アイントホーフェンの美術大学生がデザイン活動のために行っている調査です。現在の質問に対するコメントは総計70余です。不足しているものでは、空間・情熱・綺麗な水・子ども・社会的マイノリティに対する理解・政治への関心など、溢れているものでは、ネットワーク・収入の格差・エゴイスト・メイドインチャイナ・ポケットティッシュ・コンビニなどの投稿があります。

僕は『onymous(顕名)/anonymous(匿名)』と答えましたが、皆さんなら何と答えるでしょうか。協力してもいいなと思われる方は、下記のホームページから投稿をしてあげて下さい。

What is scarce/overabundant in your daily life?
Survey page of my project! (*unsupported in Internet Explorer. the system is still under development.) I’d be very happy if you can take a few minutes to answer the small questions on this page. Thanks for your help and please spread the link to your friends, family, colleagues… Hope you enjoy it!

http://scarcity-project.net/

『社会的包摂』を思う

去る1月18日(火)、首相官邸で『一人ひとりを包摂する社会』特命チームの初会合が行われた。この特命チームは新たな社会的リスク「孤立化・無縁社会・孤族」が指摘される中、セーフティーネットの強化含めた社会的包摂を推進するための戦略策定を目的として設置されたもので、第一回となる会合では『一人ひとりを包摂する社会』の構築に向けた課題について議論があった。

この聞き慣れない「社会的包摂」とは何なのだろうか。大雑把に言うと、家族や地域社会、企業における従業員の家族意識といったお互いが支え合う機能が失われた結果、社会から孤立してしまった人々をもう一度社会の中に包摂しようという政策理念のことである。ヨーロッパ諸国で若い失業者、低所得者、外国人、ホームレス、薬物中毒者等を社会から排除しようという動きが顕著となり、そのために社会不安が増大してきた。それに対して、こうした事態が続けば国家の崩壊にまで行き着くという危機感から包摂理念が生まれたという。
確かに、数十年前に欧州諸国で顕在化していた諸問題は現在の日本が抱えるそれ(12年連続自殺者3万人超等)と合致すると考えられるし、その原因は「人や社会とのつながりの断絶」が根底にあるように思われる。

さて、「人や社会とのつながりの断絶」を改善すべき課題と捉え、その解決に向けてアートの現場からもアプローチがあるのはご存知だろうか。数年前に私もこのコミュニティアートと呼ばれる分野の存在を知り、幾つかの事例(地域や商店街の経済活動のためにアートを使用しているように見えた事例)を見た時は大いなる違和感を覚えたものだが、京都市上京区にオープンした『Social Kitchen』を訪れてみて、ここ数年でコミュニティアートのあり方が随分と進化したものになったという印象を受けた。詳述はホームページ①上の解説にゆずろうと思うが、21世紀型の公民館として機能(多様な背景を持つ人たちが集まり、会話し、議論し、学び、実践する)することを目指す活動は、これからのコミュニティアートの方向性を示しているように思われるし、さらには『一人ひとりを包摂する社会』実現の一翼を担っているようにも感じることができる。

今後『一人ひとりを包摂する社会』の実現を巡る動きが様々な領域で模索されていくことだと思う。私はその動きがサステナブルなものとして社会に浸透していくことを強く望む一人であるし、その動きにコミットしていきたいと思う。

①:http://hanareproject.net/

公共事業について

平成22年10月8日に閣議決定された地方活性化交付金①(きめ細やかな交付金事業:2500億円・住民生活に光を注ぐ交付金事業:1000億円)の使途をめぐる議論が全国の基礎自治体の庁舎内あるいは議場でなされています。本稿では京都府与謝野町を例にとりながら、その議論を追いかけてみたいと思います。

平成22年与謝野町議会12月定例会が12月6日〜21日までの会期で行われました。追加議案として上程された一般会計補正予算はこの地方交付金(きめ細やかな交付金事業)の使途にかかるものであり、与謝野町の限度額は108,202千円でした。「新たな交付金を創設し、観光地における電線地中化等、地域の活性化ニーズに応じて、きめ細やかな事業を実施できるよう支援を行う。」とあるように、各課から計上されてきた予算と事業内容は所管施設整備等のハード事業(例:消防団車庫改修)です。つまり、水道・電気・道路補修等を請け負う地元業者へ優先して仕事を発注することで、地域でキャッシュが循環することを期待する緊急経済対策です。(12月21日可決)

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